乳がん治療で使用する抗がん剤は、脱毛を伴うものが多いことが知られています。多くの人はウィッグ(かつら)を使用して対応していますが、中には、ウィッグを購入せず帽子やバンダナを活用される方もいます。脱毛を伴う抗がん剤を使用する場合、薬を投与して2~3週間後に毛が抜け始めます。それまでに準備をすれば大丈夫です。ウィッグを購入する場合は、①ご自身に合った予算 ②かぶり心地 ③自分に似合うと思えるもの の3点をポイントに選択すると良いでしょう。治療法によって脱毛の程度は違いますので、まずは焦らず主治医や看護師に確認しましょう。
情報を得て、ご自身にあった対策方法を見つけてください。
また、脱毛は頭髪だけでなく、眉毛やまつ毛にも起こります。眉毛は脱毛前から書く練習をしておくと、脱毛後もご自身で対応しやすいでしょう。また、まつ毛が抜けると目にほこりなどが入りやすくなると言われていますので、気になる場合は眼鏡などを活用して目の保護に努めると良いでしょう。
なお、抗がん剤治療に伴う脱毛の軽減を目的として、治療中に専用の装置で頭皮を冷却する「頭皮冷却法」があります。血流を抑えることで、毛根への薬剤の影響を減らすとされています。効果には個人差があり、すべての方に同様の結果が得られるわけではありません。一部の医療機関で導入されていますが、保険適用外の自由診療となっており、費用は患者負担です。
