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乳房再建手術について

乳房を全切除(全摘)した後、自分の身体の組織や人工物を用いて乳房を作ることができます。

再建手術とは

乳房全切除後に、様々な方法を用いて、もう一度乳房を作ることを再建手術とよびます。全摘後に再建手術を行うかは患者さんの希望により判断します。必ずしも再建術を受ける必要はありません。一方で、患者さんの全身状態、併存する病気によっては、再建手術が出来ない場合もあります。どういう方法で再建術を行うか、いつ再建手術を行うかなど様々ですので詳しくは「乳房再建の方法」「乳房再建の時期」をご覧ください。

乳房再建の方法

再建方法には、自分の身体の他の場所から組織をもってきて再建する方法(自家組織再建)と人工物(インプラント)を用いる方法があります。

自家組織再建には、広背筋という背中の組織をもってくる方法や、お腹などの脂肪組織を血管付きで移植する方法があります。後者は顕微鏡を用いて数ミリの細い血管をつなぐ必要があり、10時間以上の長い手術時間となります。自家組織再建では、乳房へ移植するため健常な組織を切除する必要が生じます。

インプラント再建では、まずエキスパンダーといわれる組織拡張器を乳房内に挿入します。その拡張器を数か月かけて徐々に膨らませていき、最終的にシリコンでできたインプラントに入れ替えます。エキスパンダーやインプラント挿入の手術時間は1~2時間時間程度ですが、エキスパンダーやインプラントは人工物であり、感染、破損などのリスクがあります。定期的なチェックや場合によっては入れ替えが必要になります。
がんの治療内容や、患者さんの状態によっては、希望どおりの再建方法が選択できない場合もあります。

乳房再建を行う時期

再建手術は、乳がん手術と同時に行う方法(1次再建)と、乳がんの手術とは別に行う方法(2次再建)があります。

1次再建手術は、乳腺外科医と形成外科医が合同で手術を行う必要があり、日程の制限が生じることがあります。また乳がんの状態によっては、がん治療との同時再建が望ましくない場合もあります。乳がんの手術までに、再建するかを決められない場合には、まずがんを取り除いた後に、ゆっくりと再建を検討するという選択肢もあります。